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お知らせ

『ぼくは猟師になった』

2009.01.04

友達が貸してくれた本を一気に読みました。
興味深い内容でしたー。
身近に菜食主義やベジタリアンの人が多かったり、昨年見た『いのちの食べ方』という映画を見て現代の食文化に違和感を感じつつあったりで、最近ではあまり肉をおいしく食べれなくなってました。でも外食で出て来たら食べるし、体力仕事をしたらがっつりお肉食べます。肉を食べないのは体に気持ちいいのは確か。マクロビはおいしい。でも「ベジタリアンになりました」というのは不自然で何か違うような。もろもろなんだか整理のつかないキモチがこの本よんですっきりしました。

33歳京都で猟生活をする同世代の人が書いた本です。
猟にも種類があるそうで、彼がやっているのは銃猟でなくワナ猟。今ではほとんどが銃猟で、原始的なワナや網猟はとても少ないそうです。

猟師とは「特殊な人がする残酷な趣味』ではなく、自分で食べる肉は自分で責任を持って調達するという生活の一部のごく自然な営みであり、労力を費やしいただいた命をありがたく最後まで皮まで骨まで無駄なくいただく。

自分で命を奪った以上、なるべく無駄なくおいしくそのお肉を食べる事が動物に対する礼儀であり供養になる。

猟師が残酷なのではない。誰かが育て、誰かがその命を奪って、お肉なってスーパーでパックされてる肉を当然と思い、その動物やかけられた労力に思いをはせず、お金だけ払って買って食べる事のほうが残酷なのではないか。

すっかりはやりやファッションになってる「エコ」とか「スローライフ」とかいわれるものでなくじゃなく、シンプルに自然と共に生きるってこうなんだなー!山に入り、けもの道をさぐって、イノシシや鹿のえさとなる木の実の出来を見て地球環境の変化も直接感じ、人間のエゴで増えたり減ったりしてる野生動物を目の当たりにし、季節の移り変わりとともに生活する。

本には罠や網の仕掛けがのってたり、解体の仕方も写真つきで詳しくのってます。さすがに自分で出来ることでなないし、血抜きでドバーっと出るとか、指で心臓をひと突きとか、内蔵をかき出すとか、皮を剥ぐとか、やっぱ気持ち悪いとか思ってしまいます。猟は男仕事ってことで。
締めたて新鮮な鹿やイノシシを、丁寧に解体して出来上がった『お肉』!なんとおいしそうなこと。
鹿やイノシシ以外に狸や雀やカモの猟や解体、調理法も書いてます。もうこの際『雀が、鹿が、かわいそう!』なんてキモチは吹っ飛びました。現金なやつです。

これ読んでて思い出したのですが、昔田舎で近所からもらってきたとイノシシの肉をすき焼きにしたことがあります。が、しかし、そんお肉の獣くさかったことといったら。珍しい高級なものをいただいたんだからと『まずい』とも言えず食べました。新鮮ではあったんでしょうが、きっとそのお肉は畑の罠にかかってたかなんかで、きちんと処理されてなかったんでしょうねー。ほんとはイノシシは臭みもなくやわらかく水炊きにもできるくらいおいしいんだそうです。

『お肉』に対する意識がやっとすっきり、作者の個性的で新鮮な生き方に感銘しました。

一度でいいからそんな飲み会呼ばれて新鮮絶品のお肉食べさせてほしい!!!

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