スケッチブック持って旅立ってました。八重山諸島の波照間島に3日、竹富島1日、那覇2日。
旅立ちを決めたのは5月末。ちょうど風待花展の制作と、夏直前Tシャツ制作に追われてた頃。作品作りが思うように進まず、へこたれそうだった時、夜中にネットしながら『躊躇はいけない!動こう!っっっ』とチケットとってしまいました。そうしたものの、Tシャツの注文もたくさんあって、出発5日前くらいまでキャンセル覚悟で制作してたのですが、背中を押してくれるような出会いや友人からの道しるべもあって、無事旅立てました。
今回の旅目的。。。いや口実は
ずっと気になってた紅型を現地で見ること。
見た事のない景色に心を揺さぶられて絵が描きたい。
半年前に沖縄に移住した友人が注文くれていたタンクトップを届ける事。
この3つでした。
そして。。。波照間、はまってしみました。
日本最南端の島です。飛行機で石垣島について、なんとなく選んだのがこの島で、十数軒の小さな民宿しかないのにラッキーにも当日予約で宿もとれました。
島に着くまで絵が描けるのか、楽しめるのか不安でいっぱいだった。でも島に着いた初日の夕日。これが最高で、もうこれでこの旅オッケーって初日にして思えるくらいの夕日でした。
そこからはもうあがりっぱなし。
青い海
沈む夕日
新月の夜に満満天の星空、天の川、星明かり
ギンギンにまぶしい太陽
果てしない真っ青な空
ずっと向こうまで見える雲
初めてみた珊瑚礁(ナウシカの世界だ!)
サトウキビ畑と赤土
窓開けっ放しで気取らない赤瓦のお家
すれ違えばそっと挨拶してくれる島の人
気さくな宿のおばちゃんやおねえさん、おにいさん
民宿で隣に座って食事すればも知らないひとでも話ができる
心がどんどん開いていきます
早起きして散歩、午前中は街をブラブラしてスケッチ、潮が引く頃海に入ってシュノーケリング、日が高くなってカンカン照りになったら上がって、「みんぴか」でかき氷黒糖スペシャル、宿で4時コロまで昼寝して、夕方までスケッチ、早めの夕食のあと、浜辺で夕日、日が暮れて満天の星とオリオンビールと幻の泡盛『泡波』。
そんな3日間。
たくさんスケッチできました。素直に。普通になんともない水彩スケッチです。これが楽しくて仕方がない。
あぁ、絵が描けて、絵が描ける事が好きでよかった!そう思える事がうれしくてうれしくて。ほんとによかった。。。
大きなリゾートホテルも団体のツアー客もいないこの島がいつまでもこのままでありますように。。。
那覇では友達が連絡しててくれた楽尚さんを訪ねると、紅型の工房情報やいろいろ親切にしていただきました。タンクトップの注文もいただいてしまった!。。。うれしいよー。
翌日は那覇に住む友人とバスで斎場御嶽へ。そこから歩いて玉城村新原ビーチにある浜辺の茶屋で海をみてのんびり昼オリオン。海に浮かんで(泳いでないし)、タクシーで平和記念公園へ。
訪れるのであるならちゃんと知っておきたかった沖縄の悲しい歴史。まだまだ勉強不足だけど、すこし知る事ができました。こんどはひめゆりの塔にも行ってみよう。平和記念公園はスコーンとなにか空へ抜けるようなきもちのいい場所でした。
ずっと憧れ焦がれていた紅型。もし今回現地で見てガツンときたら勉強してみるのもアリかもと思うくらいの覚悟でした。見てみて、スゴイ好きだけど、自分がやるのかというとちょっと違うかなと思った。あの色は沖縄で生まれ育った人が出せる鮮やかな色あわせではないかな。日々あの空や海や濃い緑、鮮やかな花々、まぶしい太陽のもとだからこそ生み出せる色合いなのではないか。
そう思ったら。。。私は京都に生まれ育ったからこそ、蒸し暑い曇り空も似合う京都で、まぶしい太陽の下では飛んでしまうような微妙な色合いが出せて、身近に咲く和の花々が描けるのです。外にばかり刺激を求めるのでなく、ここで生まれ育ったからこそ生み出せるものやその感性を大切にして、もっと感謝して、物作りを続けていけたらいいな。こんなふうに京都を思えたのは初めて。外に出てこそ気づけたありがたいキモチです。
フクギ、アダン、ゲットウ、芭蕉、パパイヤ、ガジュマル、バナナ。島の植物も少し覚えてきました。
また行きます。